床のパーケットフロアブロックに規則性が無いッ!
andrea記
住友家 俣野(別)邸の広い玄関の奥に続く応接間との仕切りのドア。
何と、不思議な形をしているんでしょうか?
「このラインはなになにの輪郭線から取った」かなど想像しても、らしいものを思いつかない。
かつて、磯崎 新が椅子を作ってその背もたれのカーブをマリリン・モンローの体のラインから取った事がありましたが、このドアはそんな単純な類推をはじき飛ばしています。
どこにも前例の無いライン。規則すら拒否し、類推を排除するドア。
と、思っていて、応接室の床に眼を落とす。
しばらく床のパーケットフロアブロックを見つめていましたが、なんと「パターン」が無い事に気づきました。
写真中央部に、たまたま正方形のマッスがありますが、それに続く大きな面分割が無いのです。
大きな正方形を決めて、その中にフロアブロックを詰め込んで行く。その正方形は床面全面に増殖するように覆い尽くしていれば、話は簡単です。しかし、現実は大きな正方形の仕切りは偶然ここ一カ所なのです。
私が、インディージョーンズだったら、正方形の分割線故に逆に不自然なこの部分を剥いでみますね。絶対地底に抜けるトンネルが有るッ!(と、思い込んで。)
こういう床材は、どこかで繰り返されるパターンがあって、それに必要な材をいくつも切っておいて、床に打たれた墨(すみ。目印の線の事)に従って貼って行くものです。
ところが、ここにはパターンや繰り返しがありません。どうやって作ったのでしょうか?
分割線に依って、あるいは倣って作って行く、造り出されるものを繰り返しの枠にはめない。
それは同じ事が繰り返される無限性にたいし、有限な空間を分割して行くむしろ永遠に収斂する無限性なのかもしれません。
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