2008年5月 7日 (水)

デザインポリシーが貫徹してるっ!

andrea記
某所で見つけた,昭和初期と思われる商店建築。

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2階の窓のタンパン部分(窓の上の半円形の飾りの繰り型)にカブ。窓の手すりの板にカブの切り抜き。「たね」と記された看板板もカブ。

窓の手摺の出隅角の板押さえは,上下が四角錐に削ってある。普通に考えるとこの形は,雨に弱く,すぐに痛んでしまうんではないか,心配ですが,この建物はきれいに使ってもらっています。

写真の右側の、何やら微妙なカーブの出っ張りは、裏に回ると裏窓の庇の妻部分(両端)を押さえているデザインになっています。
やっぱり,日本の風土では,窓には庇が必要なんですね。

2階の窓の奥には、すてきなカーテンが、型ガラス越しに伺えます。
ダンボールの箱なんぞが置かれていたりしたら,興ざめですよね。

幸せな建物です。


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2008年3月24日 (月)

昨日3月23日は復活祭でした

andrea記
今回は写真は有りません。においの話なので。

昨日3月23日はキリスト教の(正しくは西方キリスト教)復活祭の日でした。
良く知られた言葉でいうとイースターです。

当地横浜には、山手にカトリック教会やプロテスタント教会がおおくある通りが有ります。
良く知られた港の見える丘公園から山手外人墓地を結ぶ通りを港から遠ざかる方に歩いて行くと、静かで生活感のある異国感というか、個人的に思うにはほんとの横浜らしさを感じられるゾーンが長く続きます。

長い時間ほっつくにも、ちょっとリフレッシュがてら散歩するにも、お好み次第で距離を調節できるので、結構気に入っています。

そこで、復活祭の夜、教会ではミサがおこなわれていて、夕方8時前後になると山手の通りにジンチョウゲの官能的なかおりに混じってろうそくのかすかなにおいがしてきます。

燃えている時のろうそく、消した後のうっすらと煙の立つろうそく。これが、なんともいいにおいでイメージがかき立てられるものなのです。

芽吹きの春の訪れを告げる復活祭。今年はもう終わってしまいましたが、来年は、ゼヒ山手の通りを観光客を避けて夜の散歩を楽しんでみてください。

ちなみに来年2009年は、4月12日(日曜日)です。(復活祭は必ず日曜日)

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2008年3月 2日 (日)

関東大震災のガレキ

andrea記
写真は、横浜市内某所です。
アスファルトの10センチほどの厚さを剥いだら、関東大震災で破損した路盤を補修するために山手などの洋館のガレキを運んで補修した層が出てきました。

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敷きモルタルの下がガレキの層です。
ガレキには横浜の洋館の建物の基礎や本体のものと思われるレンガの破片やその当時の生活用品などのかけらが含まれてる事が有ります。

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黒い固まりはアスファルト舗装のかけらです。厚さは約2センチの簡易な舗装道路の一部でしょう。
中には直径数ミリ小さな玉砂利が含まれていて、アスファルトの量に比べて玉砂利の配合量が比較的多めなのであきらかに私的な、敷地内通路の舗装部分でしょう。

ガラスの固まりは、高熱で溶けています。金網の一部がガラスの中に飲み込まれているので、網入りガラスが大震災の火災で溶けたものの一部と思われます。

白い小さな貝は、敷き砂の層から出てきたものですが、この砂が川砂か海砂という事は、貝が出てきただけでは分かりません。
砂の部分を指ですくって、しばらく揉んでから指をなめてみると塩辛かったので海砂と考えられます。


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2008年2月26日 (火)

換気フードって、かっこわるいですね

andrea記
住宅には、台所の排気を外に出す排気フードが必ず有りますよね。
オデンの大根を1/4に切ったののオバケみたいなのを付けるのが普通ですが、最近はフードがデザインされていてボウルをかぶせたようなのや、丸い肩をしていて縦長なのとか、いろいろな製品が出ています。
もっとも、ボウルの形のフードは横殴りの風雨で雨漏りするクレームが多いので、お勧めできませんが、一時期はやりました。
丸肩縦長フードはこの点、改善されていますが、この裏側はキッチンで〜す、なんてアリアリのデザインは、どうも好きになれません。

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富岡の家の台所の排気口です。もう一つの小さなのは台所全体の排気フード。台所だって炊飯器や電気ポット、出来た料理から出るにおいや油煙を排出しないと部屋が所帯染みたにおいになってしまいます。


山荘の建物では、排気フードに鳥が巣くったりして困る事が有ります。
この山荘では、軒天井にフード無しで下向きに排気しています。排気口はグリルが付いていて、バルコニーから簡単にはずして、中の防虫網を掃除できます。

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勝手口ドアの上がキッチンの排気、写真右側の大小三個のグリルが、浴室、洗面所、トイレの各個の排気グリルです。

皆さんのお住まいで換気扇の排気フードの防虫金網を掃除した事が有りますか? 脚立を建ててやろうと思えば出来るのですが、ほとんどの人は未経験でしょう。実際、あのフードの中に手を入れて作業するかと思うと、やろうという意気込みが萎えてしまいます。
手を切りそうだし、高い場所で危険な事が有ります。

建築の設計は、「ときどき掃除してくださいね」と口を酸っぱくして言うより、「掃除しやすくしつらえる」のが王道ですね。

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2008年2月15日 (金)

ロボコップみたいな万年塀

andrea記
リフォームの現場が中目黒に有ります。

そこへの道で見かけた万年塀です。

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この辺は、都心に近い(都心ですね)のに、中目黒の駅の近くは近代的なゾーンが有ると思うとすぐ近くにはにぎわった庶民的な商店街が有ります。
大通りからちょっと入っただけで静かな住宅街が広がっていて、しかも新興の街ではない、独特の安定した雰囲気が有ります。

この万年塀。ロボコップの顔に見えます。
鉄筋を組んで左官のようにコンクリートを塗って形を作ったんでしょうか。型枠無しで。
ロボコップが歯を剥いているように見えるねこのくぐり防止冊の部分から、鉄筋のピッチが分かります。

「仕事」が「余裕」の中で表現になっている!!敬服

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2008年2月11日 (月)

事務所に木製ブラインドを取付け

andrea記
久しぶりに事務所に手を入れました。

中古のマンションだった事務所は、最初の時点で窓にシルキーブラインドが付いていました。
寝ぼけた事務器色で、二三枚の羽は折れていて汚いので、巻き上げたままでした。

しかし寒くなって、夜間は巻きおろしたくなり、アルミ製のブラインドよりは断熱性に優れた木製の製品に替える事にしました。

そこで、取付け。上向きにビスを6本締めます。首が痛くなった。

で、出来上がり。


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羽の幅はシルキーが25mmに対して、木製は50mm。倍です。

羽を開けてみます。


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ってな感じ。

教訓:木製は羽の厚さが4mmあるので、巻き上げると上部に20センチほどの溜まりができて、窓の開口高さがそれだけ小さくなる。

取り付けは当事務所のように、サッシの上枠に取付けるのではなく、それより高い天井部分に取付けるか、巻き上げ溜まり分だけ高い位置に設置すると、開放感を損ねません。

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2008年2月 9日 (土)

洗面トイレ浴室の鏡まわり

andrea記
住友家俣野(別)邸の洗面トイレ浴室の洗面台は前回いろいろ眺め廻しましたが、今回は鏡に着目です。

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鏡は、ちょっと奥まった壁に取付けられていて、顔から離れてしまうのを嫌ったのでしょうか、壁に比べて手前の位置に浮かして取付けられています。
鏡の裏は、なにもありません。
一方、壁のくぼみの両側には隠れるように棚が仕込まれています。
化粧品や洗面に必要なあれこれが隠れるように置かれていたと推測できます。

私たちの住宅でも、洗面所は、クシ、歯ブラシやひげ剃り道具、それに化粧品のボトルの形や色の雑多な集合になってしまいがちです。
設計者は色と形の反乱を嫌ったのでしょうか。

白一色の色彩を排除したストイックな空間は、たんに昔の洋館というだけでない気がします。

古色蒼然ながらも見る者に沈思をいざなう、というのは優れた空間の証かもしれません。

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2008年2月 4日 (月)

昭和30年代の暮らし

pomodoro記

東京新聞に掲載されている「東京慕情」が本にまとめられて、「東京慕情 昭和30年代の風景」として、先月(2008年1月21日)出版されました。

その中に、思い出の我が家(下)として、私の子供時代の生活の紹介も載っています。
この記事は一昨年「アルバムの家」(出版:三省堂)として女性建築技術者の会から出版した、会員の子供時代の記憶の中にある家の話を綴った本を読んだ著者の田中氏が興味を感じて、取材をしてくださったものです。
30年代のさまざまな暮らしが写真と共に語られています。

写真がメインなので、A4版のサイズがこの本の魅力を引き出しています。

ちなみに価格は1200円(税込み) 書店で手に取って、暫し、昭和30年代にタイムスリップしてみてはいかがでしょう!

Photo

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御当主の寝室付属の洗面トイレ浴室です

andrea記
住友家の俣野(別)邸の御当主が使っていた寝室の奥に付属する洗面トイレ浴室です。

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実際はこの写真の後側(写っていない側)にパウダーコーナーがあるので、なに室と呼んだらよいのでしょうか。とりあえず洗面トイレ浴室としておきます。

ここで使われているタイルはタイル目地の芯から芯までで100mmあるので、いろいろな設備機器の高さや離れを写真から簡単に推測できます。
皆さんも、写真を拡大して、タイルの枚数を数えて、自宅のそれらの寸法と比較してみると、すごく面白いし、勉強にもなります。

今回は、ちょっとシャーロック・ホームズばりに、推理を働かせてみましょう。

さて、洗面化粧台(洗面器)に着目です。
欧米のホテルなどで見かけるタイプの洗面器です。
洗面ボウルの下の配管を隠すスカートのような部分は製品として寸法が決まっているので、おのずから洗面ボウルの高さが決まっているようです。
しかし、スカート状の部品の後ろに、給水栓(むかって右側の栓は水が出るのは日本も欧米も共通です)は配管が壁から出ているのが分かります。またその左の給湯栓の配管も壁から出ています。(別の写真で確認できます)
写真に僅かに見える太い配管は、排水管です。
そうすると、配管が床から立ち上がって洗面ボウルまで繋がる配管を隠す目的のスカート状の部品は、本来まったく必要無いものです。
なんで、わざわざスカート状の部品を取付けたんだろう。

その結果、洗面ボウルの高さはタイル9枚とカーブしたタイル1枚で、約90センチメートルとなります。
これは欧米の標準の高さです。
皆さんの自宅ではいかがでしょう。巻き尺を持ってはかってみてください。たぶん、75センチの前後と思います。日本はずいぶん低いんですね。

とすると、御当主はかなり背が高かったか?

それを裏づけるのが鏡の高さです。高さを見ると、鏡の下でタイル15枚+Rのタイル、鏡の上でタイル19枚目からさらに2枚分ほど高くまである。
小柄な女性の身長1.5mの人の眼の高さは1.4mくらい。身長1.78mのandreaは眼の高さ1.65m位なので、この鏡、結構高い位置に着いている。

そこで結論、御当主はかなりノッポだった。奥様も日本女性にしては背が高かった?

どなたか、住友家の御当主の背の高さをご存知の方がいたらお教えください。

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2008年2月 1日 (金)

床のパーケットフロアブロックに規則性が無いッ!

andrea記
住友家 俣野(別)邸の広い玄関の奥に続く応接間との仕切りのドア。
何と、不思議な形をしているんでしょうか?

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「このラインはなになにの輪郭線から取った」かなど想像しても、らしいものを思いつかない。
かつて、磯崎 新が椅子を作ってその背もたれのカーブをマリリン・モンローの体のラインから取った事がありましたが、このドアはそんな単純な類推をはじき飛ばしています。
どこにも前例の無いライン。規則すら拒否し、類推を排除するドア。

と、思っていて、応接室の床に眼を落とす。
しばらく床のパーケットフロアブロックを見つめていましたが、なんと「パターン」が無い事に気づきました。
写真中央部に、たまたま正方形のマッスがありますが、それに続く大きな面分割が無いのです。
大きな正方形を決めて、その中にフロアブロックを詰め込んで行く。その正方形は床面全面に増殖するように覆い尽くしていれば、話は簡単です。しかし、現実は大きな正方形の仕切りは偶然ここ一カ所なのです。
私が、インディージョーンズだったら、正方形の分割線故に逆に不自然なこの部分を剥いでみますね。絶対地底に抜けるトンネルが有るッ!(と、思い込んで。)

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こういう床材は、どこかで繰り返されるパターンがあって、それに必要な材をいくつも切っておいて、床に打たれた墨(すみ。目印の線の事)に従って貼って行くものです。
ところが、ここにはパターンや繰り返しがありません。どうやって作ったのでしょうか?

分割線に依って、あるいは倣って作って行く、造り出されるものを繰り返しの枠にはめない。
それは同じ事が繰り返される無限性にたいし、有限な空間を分割して行くむしろ永遠に収斂する無限性なのかもしれません。


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